新しい家は引き戸が多く、2回指を挟んだ。
部屋というよりアウトドアが自分の居場所だということを思い出さなくちゃいけねえ。人間の世界ここは誰のもの区のもの市のもの都のものって区切られてるけどほんとは関係ないんだ。木の多い公園は最高だな。自然な森が1番だがベンチやテーブルがない。人間が過ごしやすい森って考えると公園がいい。人間っていいな。
土があって木があって空があって風が吹いて、ここが本来俺のいる場所だな。別になにをするわけでもなくここを俺の部屋にしよう。公園のおじさんライフのはじまりだ。オアシスのソングバードを口づさんだり、けん玉で遊ぶ大人をみたり、サックスの練習してる人も野球の練習親子も作詩かなんかしてるおじさんも、あ、柴犬もいる。枯葉に覆われた芝生に太陽が反射して眩しい。すごく綺麗だからよく見てみよう。心が静まる。自転車が通れる小径が曲がりくねっててかわいい。
かっこいい小鳥を眺めたらすごく緑の芝生にたどりついた。切り株に座りたいけどちょっと照れるな。部屋にこもって映画とか見てる間にも自然の営みは続いているんだ。世界は本当にあるんだなぁと。いつのまにか遠くにきてしまった。
よしここら辺のベンチで本でも読もう。同居人の本棚から拝借して持ってきた本を。
行動するには勇気はいらない。ただやればいいのだ。
逆上がりを教えるお父さん、自転車の乗り方を教えるお父さん。あれはどうやって教えるんだろう。教え方の教えとかもありそうだな。でも結局自分でやってみてコツを掴むしかない。言葉とか教えは道標。うっすらと目を閉じるとぼんやり見えてくるビジョン。こんなことを具現化するために動いてたい。ずっとほんとはやりたかったことを生きてることが特別だってわかったならやらない手はないだろう。公園でギター弾いて歌ってもいい?人目を気にせずできたら気持ちいいだろうな。
けん玉からバドミントンに変わったグループ。
おーいぇ、腹減ってきた。家に帰ってご飯を作ろう。
ところで自分の時計だけ狂ってたらどうしよう。